パキシルの『減薬・断薬』について③
~減薬・断薬の成功法則~
先日の記事で、
パキシルの減薬と離脱症状について
その実態を解説しましたね!
↓
パキシルの減薬と離脱症状について
上記の記事でおおまかな説明をしましたが、
減薬の離脱症状の苦しみは
あなたの想像を絶するものです。
ハッキリ言って、心が折れます…
そういう人を数えきれないくらい見てきました。
だからこそ、
正しい知識と、正しいやり方をマスターする必要があります。
安易に我流で減薬するほど、危険なことはありません。
まず、最も重要な注意点をあげます。
これだけは、絶対に行ってはなりません。
これは、減薬における「禁忌」です。
良い子は、絶対にマネしないでください。
その絶対に行ってはらならいコトとは…
現在、服用中の薬を
一気に全て断薬してしまうこと
です。
1~2錠に軽い薬でも反動がくるのに、
10錠以上飲んでいる人が服用を一気にやめると
とんでもないことになります。
自殺行為以外のなにものでもありません。
いかに危険であるかを、
私の減薬コーチングのクライアントである
Bさんの話を例にあげてご紹介します。
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※クライアントBさんの減薬例
(本人さんの了解は得て掲載しています)
そのBさんは、8種類以上の精神薬を飲んでいて
眠剤を3種類、上限を超える量を服用していました。
「私は早く薬をやめたいのです…
ある方の本で読みました。私は薬に毒されています!
その本には薬は一気にやめろ!と書いてあったので
私は明日から、すべてやめようと思います。」
そんなメッセージが来ました。
私は、当然止めました。
「それは、自殺行為です。
焦らなくても、薬は徐々に減らせます。
絶対に、一気に止めないでください。」
しかし、それはもう手遅れでした…
しばらく、連絡が途絶えて
3ヶ月後にその方からまた連絡が来ました。
「一気にすべて薬を中止したことで
離脱症状と、症状の悪化で入院していました。
やめたかったのに、くやしいです…」
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それから、Bさんは危険な減薬をやめ、
無謀なことは決してしませんでした。
私のアドバイスもしっかり守ってくれて
1年後には、軽い眠剤だけに減薬できました。
考え方、栄養素、状態管理、マインドを変えて
正しい方法を習得しさえすれば、
減薬は決して不可能ではないのです。
しかし、我流で行うことは本当に危険です。
これは何度も言及しておきます。
いくら主治医が信用できなくとも、
危険な真似だけは避けてください!
それでは、前置きが長くなったので
具体的な減薬ノウハウに入っていこうと思います。
減薬の詳細については、
ここでは書けないこともたくさんあるあので
別途レポートを作成します。
この記事の手法は医療業界ではスタンダードです。
パキシルなどのSSRIを服用中の方は
しっかり理解しておいてください。
減薬の基本は時間をかけてゆっくりが原則!
パキシル減薬・断薬による離脱症状は、
セロトニンの急激な血中濃度の低下が原因だと
前に記事で説明しましたね。
だから、絶対に体内の薬物の濃度を
急激に低下させてはならないのです。
あなたのカラダと脳を慣らす必要があります。
具体例をあげます。
●パキシルを1日20mg服用中の場合
いきなり「パキシル10mg錠」に下げるのではなく
15mgで一旦体を慣らしてから10mgに減らす…
などゆっくり減らしていく工夫をすることです。
ほとんどお目にかからないので
ご存知ではない方も多いと思いますが、
実は、パキシルには「5mg錠」が存在します。
このパキシル5mg錠は、”飲み始め”には使えず、
パキシルの”減薬時”にしか保険適応はありません。
だから、このパキシル5mg錠は
薬剤師もめったにお目にかからない薬なのです。
主治医と気軽に話せる関係性があるのであれば
調子がよくなり、減薬する段階になったときに
5mgずつの減薬をオーダーしてもいいかもしれません。
また「減薬のペース」を落とすことも重要です。
2週間で減薬ペースで離脱症状が出たならば、
次は最低でも1ヶ月の間隔で減薬する…などです。
できる限り、ゆっくり時間をかけてください。
そうすることで離脱症状は起きにくくなります。
何度もしつこく言いますが、
パキシルはSSRIの中で1番離脱症状が多い薬です。
他の薬と同じようには考えないでください。
減薬方法(漸減療法+隔日投与)
医療現場で薬剤師をしていると、
患者さんにこう聞かれることがあります。
「主治医に○○を調整服用していいと言われました
どのように飲めば薬を減らせますか?」
私はこのとき、患者さんに二通りの説明をします。
それが、
「漸減療法」と「隔日投与」です。
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漸減療法とは?
服用の間隔はそのままにして、
服用量を少しずつ減らしていく方法のこと
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つまり、上記で説明したパキシルの例です。
1日1回夕食後 20mg 2週間服用
↓
1日1回夕食後 15mg 2週間服用
↓
1日1回夕食後 10mg 2週間服用
といった流れで減薬していくことを
漸減療法と呼びます。
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隔日投与とは?
薬を1日おきに投与する方法のこと
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↑
これは文字通りですね(笑)
これは、パキシルにはあまり用いない方法です。
パキシルは半減期(薬が体内から消えて半分になる時間)が
SSRIの中でも短いので、隔日投与すると
薬の濃度が安定せず離脱症状が生じやすいからです。
どちらかというと、
同じSSRIでも半減期の長いジェイゾロフトの方が
隔日投与には向いています。
半減期の長い薬か、力価の弱い薬に置換する
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半減期とは?
カラダの中の「薬」の成分の濃度が
半分になるまでの時間のことです。
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半減期が短いパキシルは離脱症状が起きやすいと
これまでも何回か言及してきましたね。
だから、離脱症状を少なくするために
他の剤形、他の薬剤に変更するという方法をとります。
たとえば、パキシルには
パキシルCRという剤形があります。
このパキシルCRの「CR」とは
(Controlled Release=徐放)という略称です。
その名のとおり、パキシルの有効成分が
徐々に身体に吸収されるように設計されており、
ゆっくり血液中に薬が溶け出すようになっています。
(グラクソHPより http://www.paxil.jp/medical/paxil_cr/)
上記の図ではわかりにくいかもしれませんが、
血中濃度の変化が緩やかになるので、
身体が対応しやすく、副作用が出にくい仕組みになっています。
また、半減期が長いSSRIでは
ジェイゾロフトや、レクサプロがあります。
パキシルから、これらの薬剤に変更することも
減薬時には有効な手段です。
※ジェイゾロフト、レクサプロについては
後日の記事で取り上げます。
パキシル減薬における注意事項
以上、具体的な方法を簡単に説明しました。
ノウハウ、方法はもちろん必要ですが、
減薬を成功させるには「MIND」が一番大切です。
これは、何度もしつこく言います。
↓
パキシルの『減薬・断薬』に成功するためのMIND
薬で症状を抑えているだけなのに、
ただやみくもに薬を減らすだけでは、
一時的に減薬できても、すぐ元に戻ります。
考え方、MIND、栄養、自分の状態、感情のコントロールが
以前とは全く変わってないのに、
自分は治ったと勘違いしてはいけません。
状態がよくなっている内に、
自分の内面を見つめることが
減薬に成功するための近道なのです。
そして、他のサイトでの減薬サイトで見かけたことで
ちょっと問題があるなと感じたことがあるので
これについても言及しておきます。
「薬を半分に割れ!」
「錠剤を溶かして飲め!」
などと書いているものがありました。
しかし、半錠や粉砕、溶解をして手を加えることが
NGな薬はかなり多いのです。
薬を半錠にしたりして調整したりするときには
医師、もしくは薬剤師にちゃんと相談を
してからにしてください。
これは、薬剤師としてのお願いです。
それでは、今回はこのあたりで♪
長文を最後までお読みいただき、
ありがとうございます。
あでぃおす(o゚c_,゚o )
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