パーソナリティ障害の診断、治療

 

前回の記事では、
『パーソナリティ障害』の“全体像”をお話していきましたね。

まだご覧になっていない方は、下記を先にご覧ください。
    ↓
『パーソナリティ障害』ってなんですの?

 

上の記事で、

『パーソナリティ障害』については
だいぶ理解していただけたと思うので

この記事では、

・パーソナリティ障害“診断”
・パーソナリティ障害“治療法”
について、お話していきます。

 

 

パーソナリティ障害の『診断』

 

パーソナリティ障害診断には、

1,
考え方のズレや、突飛な行動をとる症状が
比較的長く続いている状態であること

2,
多くの生活シーンで
問題となる症状が認められること

3,
それが他の種類の精神疾患によって
説明されないこと

 

以上の「3つの条件」が必要になります。

 

米国精神医学会の診断基準(DSM-5)にも、
“パーソナリティ障害の基準”が載っているので、それを下に引用しますね。

A. その人の属する文化から期待されるものから
著しく偏った内的体験および行動の持続的様式
この様式は以下の2つ以上が現れる。
 (1)認知(知覚し解釈する仕方)
 (2)感情性(情動反応)
 (3)対人関係機能
 (4)衝動の制御
 
B. その持続的様式は柔軟性がなく、個人的および
社会的状況の幅広い範囲に広がっている。
 
C. その持続的様式が、臨床的に意味のある著しい苦痛
または、社会的、職業的、または他の重要な領域に
おける機能の障害を引き起こしている。
 
D. その様式は安定し、長時間続いており、
その始まりは少なくとも青年期または
成人期早期にまでさかのぼることができる。
 
E. その持続的様式は、他の精神疾患の表れ、
またはその結果ではうまく説明されない。
 
F. その様式は安定し、物質(例:乱用薬物、医薬品)
または他の医学的疾患(例:頭部外傷)の
直接的な生理的作用によるものではない。
 
引用:DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアル

 

上記の「診断基準」はあくまで
“全般的な”パーソナリティ障害診断基準です。

 

この基準に当てはまる場合、

さらに10タイプあるパーソナリティ障害の
それぞれの診断基準に照らして、「タイプ別に診断」されることとなります。

 

 

●パーソナリティ障害の『タイプ別診断』

前回の記事で、
『パーソナリティ障害』には、以下の10タイプがあると述べました。

下記に記載しておきます。

 

『パーソナリティ障害』の10タイプ
★クラスターA(変人の自閉的タイプ)
妄想性パーソナリティ障害
スキゾイドパーソナリティ障害
統合失調型パーソナリティ障害
 
★クラスターB (感情的で演技的なタイプ)
境界性パーソナリティ障害
自己愛性パーソナリティ障害
反社会性パーソナリティ障害
演技性パーソナリティ障害
 
★クラスターC群(不安や恐怖心が強いタイプ)
依存性パーソナリティ障害
強迫性パーソナリティ障害
回避性パーソナリティ障害

 

“全般的な”パーソナリティ障害の
診断基準に当てはまった場合、

上記に記したそれぞれの“タイプ別の診断基準”を
一つ一つ、その患者に当てはまるかどうか
吟味していくのです。

その際、多くの基準が当てはまる場合、
「複数のタイプ」のパーソナリティ障害の
診断がなされることもあります。

パーソナリティ障害の『治療法』

パーソナリティ障害治療
『精神療法』を中心に行われます。

 

 

『精神療法』では、患者が治療者と協力して問題への認識を深め、
その対処法を考る過程において、自分の思考を整理する作業をします。

これを、サポートしてくれる人と二人三脚で行っていく流れです。

日本よりもアメリカはこの『精神療法』に力を入れているので、
短期集中で大きな成果を得ることができる“精神療法プログラム”も開発されています。

日本ではまだ十分普及していないのが現状で、
いまだに「薬物療法」のみを推奨する病院が多いのも事実です。

 

完全に治療が終わるまでには約2~3年ほどはかかります。

本人はもちろん、家族の方も積極的に協力して進める必要があります。

 

 

治療内容は、

本人が自分に問題があると自覚できていないので、
問題となっていることを繰り返し指摘し、
本人に問題と直面させる方法です。

 

また、他の精神疾患を伴う事もあるので、
症状に合わせて『薬物療法』も行ないます。

 

統合失調型パーソナリティ障害などの
受動的なタイプには、“少量の抗精神病薬”を、

境界性、反社会性パーソナリティ障害の衝動性や感情不安定には、
“選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)”や、“抗不安薬(デパス、リーゼ)”を使います。

回避性パーソナリティ障害の不安や
抑うつ症状には“SSRI“が有効とされています。

 

しかし、あくまでも『薬物療法』は補助的な治療です。

なぜなら、
「薬」を使ったところでパーソナリティ障害によって起こる
悲しみや
不安を軽減する事はできないからです。

精神療法などとの併用の必要があるし、
副作用にも注意する必要があります。

 

●パーソナリティ障害の『対処法』

パーソナリティ障害では、
“ある考え方“や、“行動のパターン”が問題になっている状態です。

その思考や、行動のパターンに対して
自分でうまく対処できるようになれば、
問題を回避することができるようになります。

さらにそれを積み重ねることによって、
そのパーソナリティ障害の問題を
自分で克服できるようになるでしょう。

 

 

また、さまざまな人生経験を積むことも、
回復に役立つはずです。

人生経験は、パーソナリティ障害の問題への
対処法を考えるための重要な基礎になります。

他にも、周りの人の知恵を借りることや、
医療機関のスタッフから助言をもらうことも
回復へのヒントとなるでしょう。

 

つまり、社会生活を通じて多様な人々に触れ、
世の中にはさまざまな生き方・考え方があると
いうことを知り、

それを受容することによって
「大人」になる必要があるのです。

 

そうすることで、
パーソナリティ障害の問題にも
対処できるようになっていきます♪

 



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